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京都市「新景観政策」への批判-2 決め方の不満

新景観政策、不可解なミステリー・ツアー

 行く先を知らされずに出発する冒険的ツアーは、ミステリー・ツアーと呼ばれます。この新景観政策は、まさに行く先の知らされない政策です。景観政策であるかぎり、政策の目指す景観が、視覚的に住民に提示され、それに対して賛否を問うことが常識です。さもないと、一般住民にとって理解できない政策について意見を求められることになります。この点について最終答申(pdf)を見ると、図は一枚もなく、付図もありません。政策を進めるとどのような景観になるのかという資料提示もなく、審議のできる人は、超人ではないでしょうか。仮に、学識があるから出来るとしても、審議に参加している人の頭の中の景観図が、同じものなのでしょうか、確かめようもないのですが、もし別々のものであれば、同床異夢の審議となります。そのようにしてまとめられた最終答申は、また、景観的まとまりに欠けたものになるでしょう。

 市議会で、審議に携わった議員の方の一人は、次のような感想をウエブ頁に載せています。すなわち、

つまり、ツアーの主催者(京都市)も、行く先を知らずにツアーを出発させています。ミステリーを超えた不可解ツアーです。

不可解ツアー 専門家の見解

 都市環境デザイン会議関西ブロック(JUDI)は、2007年3月6日付けの意見書の中で、

と述べています。つまり、専門家が、この景観政策には、景観イメージが存在していないと判断しています。
 この意見書は、いわゆる「総論賛成、各論反対」という形式を取っています。環境デザインの立場である「全体のイメージを描き、次にどのように現実化するかを考える」という形式とは異なっています。
 また、この意見書に対する意見として、

つまり、京都市は、現状の調査・分析・結果報告書を作成せずに、物事を進めていくという無謀なことをしているようです。京都の景観に対して、人々はそれぞれの思いを抱いていることでしょう。しかし、自分の思いを他人や社会と共有する必要があります。その手続きを怠っては、事はうまく進まないのです。

 上述のJUDIWEB頁には、「公益」についての法律家の観点が記載されています。すなわち、

抜粋しているのでわかりにくいときは、出典をご参照下さい。
 最終答申では、「公共の財産」という語句が使用され、「景観は”公共の財産"であるという基本的考え方」(36頁)とあるだけで、審議会が、それを証明しようとした痕跡がありません。

この頁のテーマ

このテーマは、新景観政策の根拠となる「時を超え光り輝く京都の景観づくり審議会 最終答申 平成18年11月」(本文A4サイズ36頁、最終答申PDF入手頁 アクセス:2008/4/17)のあまりの粗雑さにビックリし、典型例として「不適格マンション」(「京都マンション管理組合懇談会」WEB頁(「不適格マンション管理組合懇談会」を2008/9/1に改称))を取り上げて展開しています。

この新景観政策に関わる京都市の動きは、 「京都市情報館」WEB頁の検索欄 に、"時を超え光り輝く京都の景観づくり審議会"と入れるとまとまって出てくる。(アクセス:2008/4/17)

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